10月11日 第3回福山地区剣道祭が福山市体育館にて行われました。

 

 
とき: 平成27年10月11日(日) 9時00分開会
ところ: 福山市体育館


福山地区剣道祭 表紙 の紹介

 

【プロフィール】
盈進中学高等学校 教頭(2009~)
担当教科:創作・美術
剣道:参段

【絵に込めた思い】
剣道における「動」を側面面打ちで、「静」を正面中段の構えで表現してみました。相反する動きや所作を常に意識して技と心を鍛える剣道精神を表現できればと思いました。

 

 










 


 

初心者の部 結果
優勝 久米 玲海 引野
2位 久米 廉 引野
3位 松原 瑛祐 金光
3位 濱 快宜 湯田


過去の記録 
第1回 優勝 清水咲良 戸手
第2回 優勝 和田 優香 竹の子
 
2年生以下の部 結果
優勝 逢坂 一生 東雲
2位 佐々木慶徳 三原武
3位 津國 稀 三庄
3位 佐々木 哲也 克己




過去の記録 
第1回 優勝 岡平知瑛
第2回 優勝 静間康太 福山南
 
3・4年生の部 結果
優勝 民宅航平 尾道かもめ
2位 静間 康太 福山南
3位 時森望々音 道上
3位 岡平 知瑛




過去の記録 
第1回 優勝 小林亮太 網引
第2回 優勝 民宅航平 尾道かもめ
 
5・6年生の部 結果
優勝 寺西 洋海 瀬戸田橘
2位 小林 亮太 網引
3位 大村 蓮斗 戸手
3位 三浦 匠道 克己




過去の記録 
第1回 優勝 森本勘介 瀬戸田橘
第2回 優勝 安井一希 福山南
 
中学生男子の部 結果
優勝 岡本尚也 尚南
2位 田口萌円 福山南
3位 坂元 玲斗 福山南
3位 志間 龍海 尾かもめ




過去の記録 
第1回 優勝 小川貴大 湯田
第2回 優勝 柴田翔矢 克己
 
中学生女子の部 結果
優勝 田村 優夏 戸手
2位 大島 優奈 笠岡中央
3位 上澤 楓 道上
3位 谷本晴香 笠岡
 
過去の記録 
第1回 優勝 藤原果歩 克己
第2回 優勝 藤原果歩 克己
 
最優秀賞 結果
  岡本尚也 尚南
     
過去の記録 
第1回受賞 小川貴大 湯田
第2回受賞 柴田翔矢 克己
 



日本剣道形




演武 木刀による剣道基本技稽古法





立会              
               
元立              
               
               
               
掛手              
               
               

アトラクション






演武 ジュニア強化模範稽古






立会                
                 
小学生                
                 
中学生                
                 

 

模範稽古

寄稿

模範稽古を拝見して
第3回 剣道祭 実行委員会:拝見小子

 

剣道の奥深さを、参加者全員に伝えられるアイデアはないか?

 

今年の実行委員会は、冒頭から難題にぶち当たった。
そもそも、簡単に説明や体現できるのならば、「奥深さ」など無いに等しい。筆者を含めすべての委員は、剣道の奥深さも知っているし伝えたいとも願っているが、その具体的な方策も浮かばないし体現できる自信もない。

悩んだ末、お叱りを受けることを覚悟し、「津田会長の模範稽古しか思い当たりません。」と発言した。他の委員は、少なからず困惑したに違いない。
しかし心配は束の間、こんな非礼なお願いにも、意に介されることなく快諾頂き、嬉しくも実現の運びとなった。懸り手も、時下の福山地区で最も心技体の充実した二名の先生を、会長自らご指名頂き、名実ともに「模範稽古」足り得る条件が揃った。

 

元立ち 津田正臣教士 八段 (古希:70歳) 福山地区連.市連会長・県剣連副会長 等
懸り手 谷川光弘教士 七段 (54歳)    県剣連 強化委員
村上裕正教士 七段 (53歳)    県剣連 普及指導委員

 

蹲踞。気の充実が見える。村上教士の先の気に対し、津田会長は静で対峙の様子。しかし、包み込むような柔らかいものではなく、侵し難い結界を感じる。
立ち上がり、村上教士が先を掛けじわじわと間詰め、津田会長がわずかに前に出て迎える。触刃の間合いで剣先の攻防。やはり、津田会長は誘い出す気は無い様だ。「この構えを破ってこい!」と言わんばかりに、村上教士を一足一刀の間合いに入らせない。
剣道は、気剣体の一致が重要だが、最も大切で常にベースにしておくべきが「気」であることを示された攻防の妙であった。
初太刀、裂帛の気合いが増し、村上教士が捨身の攻めから十分に溜めを作って面へ跳ぶ。津田会長、前捌きでの対応を破られ、やや差し込まれたものの、危なげなく胴へ返す。有効打ならずとも村上教士の初太刀は、技前から残心まで丁寧で気剣体の調和が美しかった。まさに、懸り手の模範となる完璧な打ちだった。その後も、村上教士の捨身の攻めを、津田会長が圧し、制し、応じ返す展開。時折、弟子の成長を試すかのような担ぎ小手を見せるも、そこは実力者の村上教士、決して手元を浮かせなかった。
筆者としては、懸り手の在り方・元立ちの使命を訓えて頂いた模範稽古だったと感じた。懸り手は、全身全霊持てるものを全て出し尽くす。虚を捨て実のみで懸る。元立ちは、常にそれに応えるだけの、誠実で正しい稽古をすべきだと痛感した。
稽古後、村上先生は「久しぶりに、本当の無心を引き出してもらった。」と語った。

 懸り手は代わって谷川教士、静かな立ち上がり。しかしながら前の立会とは一転し、共に先の気が窺い知れる。津田会長は、歩合(互格)稽古を許されたようだ。
一般に、懸り手が上手の先生に歩合を仕掛けることは、無礼とされ断じてタブーである。
「勝負」は、許されても初一本のみ。待ち剣や後打ち、フェイントなどは以ての外である。初耳の人は、これを機に今後の精進の糧として頂きたい。

ともあれ、四十年近く師弟関係の強い絆が、互いの稽古を崇高な演武へと昇華させた。

剛の谷川教士、体躯に勝り大きく端正に構え、剣先もほとんど動かさない。一方、表裏・上下と剣をまとわせ、滑らかな足捌きの津田会長、円熟の柔で対する。交刃の間で熾烈な攻防、練り合い。前半は、谷川教士が攻勢に出る。外連味のない真っ直ぐな攻めで、一足一刀の間に入る刹那、鋭く技を出す。或いは、一瞬溜めて攻め返しを誘って面へ伸びる。シンプルながら重厚な攻めだ。
津田会長は、これらを全く動じることなく前突きで制し、擦り上げ、受け流しては萎やし、面へ胴へ小手へと返す。玄妙な技の体現。修行の深さに感嘆する。
中盤を過ぎたころ、徐々に攻勢に転じた津田会長。攻防・打ち合いの流れから、谷川教士が下攻め、面へ伸びる。しかし、その攻めに擦り込むように乗った津田会長が、一瞬早く鮮やかに面を打ち抜いた。瞬間、会場が大きくどよめいた。
この時、古希を召し十五歳もの年齢差を、観衆の誰が意識したであろうか。
模範稽古後、面を取られた津田会長に、息の乱れはなかった。

 

 最後に、津田先生を始め谷川先生・村上先生には、県下でも比類のない素晴らしい模範稽古をご披露頂き、実行委員会を代表し、衷心より敬意を表し感謝申し上げます。
おかげをもちまして、第3回 剣道祭も成功裏に終え、役員・審判を含む参加者一同、思い出深い経験となりました。今後の修練と指導に活かすことをお誓いし、お礼とさせて頂きます。
尚、筆者としましては、駄文・乱文に加え長文となり、平にご容赦願います。
また、文中に失礼や不適切な表現があるかとも思いますが、筆者の理解不足・未熟さゆえの愚行とご寛容にお取り計らい下さい。



 

 

大会風景



























 

 

おかげ様をもちまして、第3回福山地区剣道祭も盛会のうちに無事終了いたしました。今後ともお力添えを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
また、参加頂きました多数の選手の皆様により 大会を盛大にとりおこなえたことを深く感謝いたします。